SomeLは、北海道・北広島市輪厚(わっつ)の静かな丘に佇むベーカリーです。周囲を畑と森に囲まれた環境の中で、私たちは「毎日の暮らしに寄り添うパン」を焼いています。目指しているのは、ただ美味しいパンを作ることではなく、素材の命と向き合い、食べる人の心を少しだけ温めること。パンを通じて、“北海道の豊かさ”をそのまま届けたい——その思いを大切にしています。
使用するハムやベーコンは、同敷地内にある自社ブランド「エーデルワイスファーム」の製品。世界最高評価を受けたベーコンを使い、薪と炭火でじっくり燻し、氷温熟成によって旨味を引き出しています。その深い香りがパンの香ばしさと重なり、ひと口ごとに広がる余韻を感じていただけます。
パンに使う小麦は、北海道産100%。ショートニングやマーガリンを一切使わず、天然酵母と塩と水だけで仕込むシンプルな製法です。素材が正直だからこそ、天候や気温に応じて毎日生地の状態を見極めながら発酵時間を調整しています。「自然と対話するパン作り」——それがSomeLのスタイルです。
素材と手仕事が生む、やさしい香り
SomeLのブーランジェは、千葉と札幌のパン店で約3年半の修行を経て、この地・北広島で新たな挑戦を続けています。毎朝、生地の香りや手触り、発酵の進み具合と向き合いながら、気温や湿度に合わせて微調整を重ねています。まだ道半ばの職人ですが、「一つひとつのパンに心を込めたい」という想いは誰にも負けません。
パンの生地は、まるで生き物のように繊細です。だからこそ、焼き上がった瞬間の香りや膨らみには、毎回新しい発見があります。その小さな気づきの積み重ねが、SomeLのパンを少しずつ育ててくれています。
パティシェールは、札幌の人気スイーツ店とウェディング会場で約5年の修行を重ね、季節の素材を活かした焼き菓子やデザートパンを担当しています。パンとスイーツ、二つの香りが店内に広がる朝は、SomeLにとって何より幸せな時間です。
北海道の風土と共に歩むパン作り
SomeLで使う小麦は、北海道の契約製粉所を通じて厳選したもの。冷涼な気候と肥沃な大地が育んだ小麦は、甘みが強く、もっちりとした食感が特徴です。焼き上げると、まるで畑の香りが立ち上るような優しい風味が広がります。
地域の素材を生かしながら、地元・北広島で生まれた味を次の世代へつなぐ。SomeLのパンには、そんな「土地の物語」が込められています。
人気の定番パンとおすすめメニュー
ベーコンエピは、SomeLを代表する看板商品。エーデルワイスファームのベーコンスライスを贅沢に2枚使用し、北海道産小麦の生地で包み香ばしく焼き上げます。外はパリッと、中はしっとり。噛むほどにベーコンの旨味と小麦の甘みが調和する、職人技が光る一本です。
ヨーグルトライは、カスピ海ヨーグルト由来の天然酵母を使用し、酸味を抑えたやわらかな風味が特徴。ライ麦と全粒粉をブレンドし、ハムやチーズとの相性も抜群です。
クリームパンは、店主が千葉時代から作り続けてきた思い出の味。卵と牛乳の香り豊かなカスタードを、香ばしい生地で包み込んだ定番人気の一品です。
あんぱんは、自家炊きのつぶあんをたっぷり詰め、しっとり生地と合わせた素朴な味わい。限定販売からスタートし、今では「毎週買いに来る」というリピーターが続出する人気商品になりました。
パン作りを通じて届けたい「日常の幸せ」
SomeLのパンは、特別な日のごちそうではなく、何気ない日常の中にある幸せを感じてもらうためのもの。朝食のトースト、お昼のサンド、夕食のバゲット——どんな場面にも自然に馴染む、心地よい存在でありたいと願っています。
パンは焼いた瞬間から香りが変わり、生きています。その儚さこそが魅力であり、毎日違う表情を見せるからこそ、今日もまた焼きたてを届けたい。SomeLのパンには、そんな職人たちの想いが詰まっています。
アクセスと店舗情報
SomeLは、北広島市輪厚の「PiccolaForesta(ピッコラフォレスタ)」内にあります。
自然に囲まれたロケーションで、ドライブの途中や週末のランチに立ち寄る方も多くいらっしゃいます。
営業時間は午前10時から午後5時まで。月曜・火曜が定休日です。
駐車場を完備しており、ベーカリーのほかに直売所やレストラン、グランピング施設も併設しています。
住所:北海道北広島市輪厚531-7
電話:011-377-6656
ベーコンやハムの香りが漂うこの場所で、焼きたてのパンとともにゆったりとした時間をお過ごしください。
SomeLのパンは、手間を惜しまず、素材と真摯に向き合うことで生まれます。
その一つひとつに宿る想いを、どうぞ味わいにいらしてください。きっと、焼きたての香りが、心のどこかに温かな記憶として残るはずです。